12/25の日記
11:09
MGS3 痛み×恐怖
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共同任務の後、疲れ果てた俺達はソファーに座った。
しかし、なんとなく一緒に座ったはいいが会話がないので居心地が悪い。
夢中でフルーツを食うザ・フィアーに声を掛ける。
「一個くれよ」
「嫌だ。撃つぞ」
「………」
「………」
暫しの沈黙の後、ザ・フィアーが話し出した。
「なぁ、今日って確かクリスマスだよな?」
「あぁ、そうだな」
すっかり忘れていた。
最近は毎日任務続きで、そんなこと考える余裕すらなかった。
「俺何もしてねぇ…」
「冷戦真っ只中のソ連でそんなことするのはヴォルギンくらいだろ…」
「おい、リアルに想像出来たからやめろ」
フルーツの入った皿を強く抱き締めながら睨んできたが、気にせず続けた。
「ライコフが生クリーム入った器抱えて部屋入ってたぞ。あの量は自分に…」
「やーめーろって!俺がしたいのはそういうクリスマスじゃない!食欲の方だっ!」
脚をばたつかせながら叫ばれた。
「へぇ、本当か?」
「本当だ。言っておくが俺は明日朝一で任務なんだからな!起きられないと洒落にならん!」
「それは残念だな」
「…じゃあヴォルギンのとこに交ざったらどうだ?」
「いいのか?」
笑いながら言うと、途端に不機嫌そうな顔になり乱暴にフルーツを口に運ぶ。
わかりやすい奴だ。
「…殺す」
「そんなに怒るなって。行く訳ないだろう」
「………煩い」
「お前以外、興味ない」
拗ねているザ・フィアーの肩を抱きながら言った。
「………別に怒ってない」
フルーツを渡された。
「どうも」
やっぱりわかりやすい奴。
そこが可愛いんだが。
「まぁこんなこと言ってもしょうがないけどな。もうすぐ今日も終わるし」
溜め息をつきながら言ったザ・フィアーは少し寂しそうに見えた。
「じゃあクリスマスの内に何かするか?」
「でも何かって…」
言い終える前に強く引き寄せて口付ける。
今更「特別」とは言えない行為だが、何もしないよりはいい。
「…いつか家に戻れたらクリスマスにデートな。街で買い物したりツリー見たりしたい」
「ははっそうだな。その後は美味いもんでも食いに行くか?」
「当たり前だろ?いいとこ予約しろよ!」
「了解」
恋人になって初めてのクリスマスの約束。
約束だけなのに、幸せな気分だった。
…果たせる日が来ないことなど、お互いわかっていたけれど。
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真作。
一応クリスマスネタです!
ヴォルライさり気なく入れてみました。
大 好 き で す ←
最後暗くてごめんなさい…いつかパラレルでデートネタ、チャレンジします…!
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